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若葉台中学校「地域交流の日」

こどもと一緒に授業に参加してきました!

「子育てするときは、ぜひ若葉台へ帰ってきてください

ね!」

初々しい生徒さんたちを前に熱く演説するお母さん。

さて、何をしているところだと思いますか??

 

5月31日に、若葉台中学校で「地域交流の日」という

が行われました。

若葉台近隣に住む人が授業に参加してそれぞれのテー

ごとに生徒さんと一緒に考える、という取り組みです。

 

第3学年のテーマは「子育て中の街中での困りごと」。

講師として招かれたのは、若葉台地域ケアプラザの関信

さんです。


今までの地域交流の日の授業では、福祉の観点から障害

を持つ人やお年寄りの方をテーマに取り上げてきたそう

です。

「生徒さんたちに地域で困っている人を身近にとらえて

もらえるように、今回は若葉台の中でよく見かける子育

て中の人にスポットを当てることにした」

ということでした。

そこで関さんからお話を頂き、私を含め3人のお母さん

も1~2歳児のこどもと一緒に参加しました。

 

中学校、ケアプラザ、旭区社会福祉協議会、お母さんの

合同の授業というおもしろい取り組みの様子をご紹介し

ます。

赤ちゃんの重さ体験!


こちらは赤ちゃんの重さ体験の様子です。

リュックに2Lペットボトル×3本を入れて、合計6㎏。

前向きに背負って、5ヶ月前後の赤ちゃんをだっこした

重さを再現しています。

さらに手荷物の2L×2本=4㎏分を持ちながら、かがんで

物を拾う仕草もします。 

 

 「おぉ…」と言って苦笑する生徒さん。

普段は何気なくできる動きが、こどもと一緒だと意外と

しんどいことが伝わった様子です!


実際にだっこもしてもらいました!

「ほっぺ触ってもいいですか?」

「やわらかい~!」

「ぷにぷにしてる♪」

女の子に大人気の1歳のかけちゃん。

 

触れ合うことで小さな子を身近にとらえてもらえたかな?

こんなとき、どうする?

街中での困りごとを2つのシーンのロールプレイで再現

しました。

 

シーン①は階段を上りたいが困っているお母さんと、

話に夢中で気付かず通り過ぎてしまう通行人の場面です。

こどもが乗ったベビーカーとさらに手荷物。

エレベーターやスロープはなく階段を上がるしかない、

という場面はたくさんありますよね。

 

このシーンを見て2回目のロールプレイでは、通行人役

生徒さんが手伝ってくれました!

こんな時に助けてくれる人がいるとどんなにありがたい

か…!

こども連れのお母さんに限らず、買い物帰りの年配の方

など、似た場面は他にもたくさんありそうですね。

シーン②は、はしゃいで走っていくこどもを追いかけ、

仕方なくベビーカーを置き去りにしてしまうお母さん。

「なんでこんなところにベビーカーを置いておくんだ!

じゃまだろ!」と通行人に怒られてしまいます。

 

ベビーカーを放置してしまうことなんて、正直私は日常

茶飯事です…。反省。

「こどもの安全を優先したらそうせざるを得ない」なん

言い訳もしたくなりますが、道をふさいでしまうのも

事実。

 

上の写真は2回目のロールプレイで、「通りにくくなっ

いたので道のわきに避けました!」と生徒さんがベビー

カーを動かしてくれている場面です。ありがとうござい

ます!

地域で困っている人、どんな人?

さて、これまでは地域で困っている「こども連れの人」

着目した話でしたが、他にもどんな困りごとを抱えた

人がいるでしょうか?

関さんの呼びかけで生徒の皆さんと一緒に考えてみまし

た。


――お年寄り

――体の不自由な人

――ケガをしたとき

――自分が入院したとき


身近には様々な理由で困っている人がいます。

そして自分も助けを必要とする立場になるかもしれませ

ん。

 

また、万が一災害が発生したとき。

日中は高校生以上は若葉台から離れて学校や仕事に向か

う人が大多数です。そのためベッドタウンである若葉台

残っているおとなは少数派です。

そんなときに中学生のみなさんは地域を支える大きな力

になります。

 

いつ、何が起こって助けたり、助けられたりするかわか

りません。

「お隣りに小さな子が住んでいるな」

「5階のおばあちゃんは足が不自由なんだよな」

普段から地域の人について少し心を傾けるだけで、いざ

というときにお互い助け合える土台が作れるのです。

つながりって大切!

中学生の頃の自分を振り返ってみると、子育て中の人と

あまり接点がないように感じていたと思います。

ですが、授業の最後に一緒に参加したお母さんからこん

お話がありました。

 

――近所の中学生の男の子がこどもと一緒に遊んでくれ

たこと

――妊娠中に電車で席を譲ってもらい、こどもをあやし

てもらったこと

 

どちらも子育て中の親にとっては「あるある」な助けが

ほしい場面です。

そこをほんの少しでも支えてもらえると、親もこども

嬉しいし、とても助かります。

 

「ボランティア活動などで積極的に手助けしよう!」と

挑戦するのは勇気がいることですし、急に意気込む必要

もありません。

特別な何かをしなくても、こどもに向かって笑いかけて

くれるだけでもありがたいことです。

 

それから、こんなお話もありました。

 

「中学の同級生がお母さんになり、若葉台に帰ってきて

再会しました。同級生同士で結婚して子育てをしている

友達もいます。

もしかしたら、みなさんも友達同士で結婚して子育てを

するかもしれませんよ」

 

そう、 今まさにこの場にいる友達と、この先もどこかで

つながっていくかもしれません。

 

生徒のみなさんには今までやこれからの友人関係や、身

な人とのつながりを大切にしていってほしいと思いま

す。

そして、相手の立場に立って物事を考えると、地域全体

で支え合う大きな力になることを知ってほしいと思いま

す。

今回の地域交流の授業でそれを感じてもらえたのではな

いでしょうか。

 

おとなの私も、人と人のつながりの大切さを改めて実感

する楽しい授業でした。

 

 

(みどり)