· 

こんなときどうする!?『ぼく、わたしのトリセツ』

文 まつした じゅんじ

絵 kanoaki

 

いつも怒られてばかりの「ぼく」と「わたし」が、先生に突きつける「自分の取り扱い説明書」。

授業でも休み時間でも、いつも先生に怒鳴られる。

毎日、ねちねちと怒られる。

これは、「ぼく」と「わたし」が巻き起こす、”先生をもっと好きになりたい子どもたち”の物語。

 

 

今回紹介するこの絵本は作者の方が、”若葉だい家族”を見てくださり

若葉だい家族”の記事でぜひ紹介してほしいとのことで

献本していただいた一冊です。

 

私は小2と年少の子をもつ2児の母です。

子どもの行動は毎日気になりますし、間違ったことをした時は教えてあげて、正していきたい。

 

小2の長男は私が叱っても聞く耳持たずで反発したり、

あーいえばこーいうと一直線にぶつかってくる子です。

 

そんな長男とのやり取りにも疲れ、イライラしながら口うるさく

怒ってしまいます。

怒った私の声には慣れてしまったのか、長男には響いていません。

 

この絵本の題名『ぼく、わたしのトリセツ』トリセツって聞くと

取り扱い説明書。

絵本のようにやってみたら私のイライラも、子どもの反発も

おさまるのかな?

 

子どもの行動にはどんな意味があるんだろう・・・知りたい。

怒らないでできるものならやってみたい!

そんな思いで読んでみました。

 

作者であるまつしたじゅんじさんは現在、小学校教論であり、

2児の父でもあります。

先生と親、両方からの目線で知る子どもの気持ち、どんなことが

書かれているのか興味がわきます。

 

 

いざ!!絵本の中へ~

 

1ページ目を読んだ私。「おぉー!これ、うちの息子も同じだ」

すなおに「ごめんね」を聞いたことが指かたてくらいにしかない。

 

次のページをめくると、そんなときは・・・・したら解決します。

 

ほんとにトリセツですね。やってみたくなります!

 

絵本のテーマにもなっている「怒鳴らないで、笑わせて」

怒らないで、笑いながらできるようになったら親子でもっと楽しい

時間になりますね。

 

 

「コアラ!」で楽しいお風呂に

 

読んだその日に試すきっかけになった時がお風呂の時間でした。

私と子どもたちで入っていた時、兄弟ではげしく水のかけあいに!

もー「やめてー」、「いい加減にして!」と言いたいところを、

今だっ「コアラ!」

 

長男は「コアラ?何それ?」次男も私のマネをして、

「コアラ~♪コアラ~♪」と言ってる間に水のかけあいも止まり

「コアラ」に笑いあってました。

ん?こういうことかな。

 

「コラー!」だとはんぱつしてもっとはげしくなりそうだったけど、

今日は笑ってくれた。

すごい!!うちの息子たちにはききましたね。

この日は私も怒らず楽しいお風呂の時間になりました。

 

 

長男には「何で最近「コアラ」なの?」とつっこまれたので、

タネあかしです。

おもしろい絵本があるから一緒に読もうとさそいました。

あまり本を得意としない子ですが、「おもしろいなら読む」と

言ってくれたので一緒に読んでみました。

 

読み終わった長男の感想は

「おもしろいね」

「これ俺にそっくりだね」

でした。

まるで私にいつも言われてるところがわかっているかのような感想で

私もビックリしました。

 

長男が特に気に入ってたところはここです。

 

 

「もめるな」よりも「もむな!」でイライラばいばい

 

ケンカばっかりしてしまう。毎日イライラ。すぐカーとなってしまう。

そんなときは、「もめるな」より「もむな!」です。

 

似たような言葉だけど、意味は全然ちがう、

なのにこんなにもおもしろい!

それだけで長男は楽しいと思えたみたいです。

 

それからも兄弟ケンカになった時は、次男に向かって「もむな!」と

連発しています。次男もおもしろくて笑ってます。

子どもたちだけで解決してくれたら、親は口を出さずに済みますね。

平和です。

 

まだ他にも試しがいのある内容が盛りだくさん。

色々やってみましたが、どれもおもしろい反応で子どもたちも

楽しんでくれました。

 

私が怒らなくてもイライラしなくてもいい言葉、

子どもたちが笑ってくれるなら・・・

と考えさせられる絵本だなと思います。

 

内容を読むと、学校生活の中の先生と生徒とのやりとりがメインで、

先生向けの絵本では?とも思ったのですが、家でも似てる場面は

たくさんありました。

 

絵本なので、とってもわかりやすく、子どもでも読めると思います。

子どもが好きそうな言葉も絵と言葉でおもしろく使われているので

親子で笑ったり、共感しながら読める絵本でした。

 

 

この絵本を読んでから、子どもに対しての意識が少し変わってきました。

怒りそうになった時に、絵本を思い出しては何か怒らなくてもいい

楽しい言葉はないかとつい考えてしまっています。

少しでも間を置くことで、私も冷静になれたり・・・。

 

うまくいかない時もありますし、余裕がない時は

「あ~怒ってしまった」と反省もあったり。

 

それでも、私は笑いながらやっています。

 

私はこの絵本に出会えて良かったです。

作者さんのメッセージが目に留まった方はぜひ読んでみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

『ぼく、わたしのトリセツ』(アマゾンで発売中)

 

オフィス春にあります。【緊急事態宣言中はお休みしています】

読みたいなと思った方はぜひお立ち寄りください。

 

(ともこ)