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若葉だい家族記者ストーリー③ みどり

若葉だい家族記者たちが、記者になる前に書いたエッセイ。

若葉台に関すること、子育てに関することなど、

ママライターたちの等身大の姿をご紹介します。

Special thanks to Tsubota sensei.

あいさつから広がる輪

多世代交流イベント「みんなあつまれ」にて。毎年こどもの日に若葉台公園で開催される。
多世代交流イベント「みんなあつまれ」にて。毎年こどもの日に若葉台公園で開催される。

「こんにちは~」

「こんにちは。あら、上手にごあいさつができるわねぇ。

 ぼく、何歳?」

「……ろくさい!」

「えぇ!ずいぶんお兄さんなのねぇ!」(笑)

2歳の息子と同じ棟に住むおばあさんの会話だ。

 

家を出てすぐ、エレベーターホールの前から

息子とご近所さんとの会話が今日も始まる――。

若葉台での出会い

我が家は昨年の7月に霧が丘から若葉台へ引っ越してきた。

車で5分程度の距離なので新天地というほどではないが、

近所に知人がいない環境での新生活が始まったわけだ。

 

これから若葉台で生活していくことを考えると、

「私と息子にも友達がほしい」と思った。

 

そこで、引っ越しの段ボールがいくらか片付き始めたころに

息子をベビーカーに乗せ、若葉台地域ケアプラザへ

遊びに行った。

 

毎週水曜に行われる「子育て支援者の子育て相談」に

参加することが目的だ。

ここは0~3歳までのこどもと親が集まって遊びながら

子育て相談ができる場である。

 

初めての場所で初めて会う人たち。

緊張しながら「こんにちは」と第一声を発し、

会場へ足を踏み入れる。

こんにちは」と笑顔で返事が返ってくる。

自然とこちらも笑顔になり、ほっとする。

お互いに自己紹介をし、会話が始まっていった……。

 

ここで出会った友達に、子育て情報の交換などをしている

LINEグループ、「ちびっこ栗金団」に誘ってもらった。

他にも親子の遊び場の「そらまめ」やサロンの

「みんなあつまれ」の話を聞き、参加するきっかけとなった。

 

気さくなあいさつに勇気をもらい、新しい出会いが

増えていったのだ。

あいさつがあふれる若葉台

「あいさつ」なんて当然のことかもしれない。

だが、「あいさつ」は引っ越してきたばかりの私に

安心感と笑顔を与えてくれるとても大きな力となった。

そして「若葉台」の特徴の一つでもある。

 

――ショッピングタウンわかばで買い物中に友達とばったり。

――公園に遊びに行けば散歩中のおじいさんとあいさつ。

――コミュニティバスの運転手さんと世間話。

――ベランダで洗濯物を取り込むときにご近所さんと

  顔を合わせることも。

 

このように自然とあいさつをする場面がたくさんある。

これが「若葉台」の日常なのだ。

 

「このまちで暮らすことで、息子はきっと

あいさつを積極的にできるようになる」――私はそう感じた。

こどもを成長させるあいさつ

――多くの人と触れ合って、友達をたくさん作ってほしい。

――自分からあいさつをできるようになってほしい。

 

これが子育てをする私の願いである。

あいさつをすることに煩わしさを感じる人もいるだろう。

幼いこどもと一緒だから、あいさつをしてくれるのかも

しれない。

 

しかし、煩わしさ以上にあいさつがこどもに与える影響は

大きい。

「あいさつ」は息子にとって多くの大人や

同年代のこどもたちと触れ合うきっかけとなっている。

そこで様々な刺激を受け、泣いたり笑ったりしながら

日々成長しているのだ。

 

緑あふれる街路樹や遊歩道と公園に囲まれ、

まちの中央には人が集まる商店街やじゃぶじゃぶ池。

そこからはいつもにぎやかな声が聞こえてくる……。

そんな「若葉台」という一つのまち。

 

一歩家を出ると友達に会える。

それは、あいさつから会話が始まり、

友達ができるまち――「若葉台」で暮らしているから。

 

さて、今日も息子はご近所さんとどんな会話を

繰り広げるのだろう……。

おわりに……

このエッセイを書いたのは約一年半前。

当時2歳だった息子はもうすぐ4歳になります。

 

あいさつはもちろん、

友達を見つけると「お~~い!!」と手を振りながら

駆け寄る元気な男の子になりました。

 

私も息子も、今ではすっかり若葉台が地元です。

 

 

(みどり)